くうねるよむみる

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疫病神

建設業界と関西系裏社会をミックスさせたハードボイルド作品。まるで映画のシナリオのように会話だけでテンポよく話が進んでいく文章が独特の味を生み出している。登場人物が全員関西人で、しかも口が減らないヤツばかりというのせいもあるだろうけど、とにかくリズムに乗って読めるのが気持ちよかった。

ハードボイルド系のお約束、
①物語の期間が短い
②立ち止まらない
③すぐ手が出る
をしっかり守っていて、これを読めば、日本の暗黒小説のパターンが大体わかりそうになる。作者の黒川博行は元高校の美術教師だったが、案外、教え上手と評判だったのではないだろうか。




著者: 黒川 博行
タイトル: 疫病神