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ドキュメント72時間語り「選 昭和歌謡に引き寄せられて」

ドキュメント番組を見るのが好きです。地上波・BSのドキュメント番組をほぼ網羅していますが、特にここ数年は、NHKの「ドキュメント72時間」が気に入ってます。

 

今回は、過去の再放送。2016年に放送された、新宿の昭和歌謡のレコードやCDを販売しているショップに密着する回。ディスクユニオン昭和歌謡館でしたね。放送当時、東日本大震災以降、昔のレコードやCDを求める人が多くなったと言ってましたが、今は別な意味で、昭和歌謡をチェックしている人が多いかもしれません。

 

ただ、古いレコードを求めるのではなく、昔販売されていた変な曲が、今少しだけ注目されているように思います。朝のワイドショー的な番組が、BGMに80年代の洋楽を好んで使っていることや、TBSラジオ伊集院光とらじおと」水曜日の「アレコード コーナー」などが、波の発生点なのかなと感じたり。

 

では、印象に残ったシーンを。

 

①1時間に1万枚レコードをチェックする人、1か月半でCDシングルを1,500枚買う人

 

そんな人を見ると、今CDが売れてないって本当か!?と疑いたくなりますが、そんな音楽に情熱を燃やす人は、もうだいぶ減ってしまったということでしょう。昔は音楽が趣味だけでなく、自分のアイデンティティーを示すアイテムでもあったので、誰でも音楽を聞いて、好きなミュージシャンを必ず1人・1組は用意していた時代がありました。

 

そんな時代でも、1月半でCDシングル1,500枚を購入する人はいなかったはず。さすがに多い。2016年に見たときは思いつかなかったですが、今見ると、握手券が目的のアイドルファンという可能性もあったのかな、と考えてしまいます。1,500枚買った人は、給料日までの資金として古いレコードを売りに来ていましたが、レコードを売った金でCDを買うのかな~、それでまたお金が足りなくなったら古いレコードを売るのかも。

 

今はデジタルで保存できるから、曲はほぼ永遠に所有できるし、ジャケットは写真でも撮影しているんでしょうか。部屋を見てみたい。

 

ヤプーズ戸川純が好きなインドネシア留学生、南野陽子が好きな高校生

 

両名ともに、テレビ的においしすぎるキャラクターです。それぞれのお気に入りの曲が「蛹化の女」と「はいからさんが通る」というのも、スキがありません。どこから話を聞こうか迷ってしまうほどポイントが多すぎるキャラクターが2人もいたのは、まさに僥倖! スタッフも舌なめずりして取材したことでしょう。

 

自分も、戸川純も好きだし南野陽子も好きなので、この2人と話がしてみたいです。どこが好きなのか、もっと詳しく知りたい。南野陽子のライブの様子とか、インドネシアで、自分以外に戸川純を好きな人がいるのかとか。

 

それにしても、高校生なのに南野陽子が好きってすごい! 学校で話合わないんじゃないのか、勝手に心配してしまいますが、それも同じ南野陽子好きとしての老婆心。自分は卒業生ですが……はは。

 

③終始、店の壁に飾られた、レコードジャケットの数々に目を奪われてしまって…

 

今回、最初から最後まで、人を取材している後ろに見える、沢田研二ユーミンなどのレコードジャケットの美しさに見とれてしまいました。インテリアに使えるほどのオシャレさももちろんですが、なにか見覚えがあるデザインが目に入るたびに、これは誰のレコードだったかと勝手に考え始めてしまい、取材された人の話がたびたびすっぽ抜けてしまいました。あわてて録画したものを見返したり。

 

中島みゆきさんの「はじめまして」のレコードジャケットも、ほんの一瞬、ジャケットの1/4ぐらい映ってましたね。見逃しませんよ。

 

4月から、ドキュメント72時間は、金曜夜10時50分からの放送になるそうです。

 

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