ドキュメント72時間語り「“コリ”にまつわるエトセトラ」
ドキュメント番組を見るのが好きです。地上波・BSのドキュメント番組をほぼ網羅していますが、特にここ数年は、NHKの「ドキュメント72時間」がお気に入り。
今週は埼玉県さいたま市・浦和のもみほぐし店。今週はNHK自虐シーンはなかったですが、1つ揚げ足をとるとしたら、ナレーションで「せっかくの休みを、疲れをとるのに費やす」という一言。みんなコリをほぐされて気持ちよくなるのを楽しみに来ていて、治療というより一種のレジャー感覚で来てるんじゃないのかと思うんですが。それに費やすと言ったって60分だし。ちょっといただけない感じ。
整体やマッサージとどう違うのかというと、これが資格や法律がからんだ結構微妙な問題となっているようです。番組中のテロップにもありましたが、リラクゼーションとしてのもみほぐしと、治療行為としての整体は別のもの。整体は資格が必要ですがもみほぐしは資格は特に必要無し。また、整体は保険証が使えるなど金額面での違いもあります。今回の店舗はリラクゼーションとしてのもみほぐしですが、セラピストと呼ばれる従業員の人たちの技術はしっかりしてそう。内装や設備も充実していて、もみほぐし用の着替えも貸し出している様子。しかも、60分2,980円は結構安いはずだし、大手チェーン店なのかと調べてみたら、全国に569店あるそうです。なるほど、大きめのマッサージ店を探してて、このグループを見つけたのかな。では、印象に残ったシーンを。
①枕に顔をうずめたまま会話するシュールな画
マッサージ店や整体にもある、ドーナツ型の枕。うつぶせになったとき息苦しくないよう、顔が穴にすっぽり入る仕組みですが、そこに顔をうずめたまま取材しているのが面白い。表情は全く見えず、耳を中心とした側頭部がメイン画となり、しかも全く動かないシーンの違和感たるや、Eテレで人形がドギツイ話をする「ねほりんぱほりん」のようななんとも言えないシュールさを感じました。
②セラピストの重い一言「後にはひけない」
転職をしてセラピストになったという従業員の人が、軽い感じで口にしたように見えたこの言葉。様々な事情が一瞬だけすけて見えたような気がして、この人の覚悟の重さが感じられました。年齢的なものなのか、責任感なのか……。店舗密着系で従業員に割としっかりフォーカスするのって珍しいように感じます。記憶にあるのは、高速道路のサービスエリアの回。売店の若い女の子が「いつかは、私がいるから買いに来てもらえるような存在になりたい」みたいなことを言ってたように思いますが、今回の一言も長いこと覚えてることになりそうです。
③「ボディビルダーな女性音楽教師」というパワーワード
筋肉ムキムキな女性に話を聞いたら、ボディビルの大会に出ていて、職業は音楽教師というテレビ的に美味しすぎるギャップ。話を聞いたスタッフ、心の中で「よし!」と思ったに違いありません。スティーブン・セガールの映画のような人が現実にいるんだなあ。
マッサージは、動画を見るだけでも実際に施術を受けたのと似たような効果があるそうです。ネットでマッサージ動画を見ていると、まるで自分の体がほぐされたような気分になってすごく眠くなるので、眠れない夜にオススメです。
年末恒例、もう1度見たい72時間投票受付中です!
今年のベスト10を予想するのも楽しみ。例年、予想した10個の回のうち、4~5割しかランクインしないし、順位もほとんど当たらないので、今年はもうちょっと精度を上げたい。
NHKのHPから投票できます。
http://www4.nhk.or.jp/72hours/