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リアリティ・バイツ

リアリティ・バイツ=「現実は厳しい」というタイトルの言葉を、人が最も痛烈に実感するのは社会人1年目のときだろう。それまでの価値観はいっぺんに覆されて、理不尽なことを甘んじて受け入れなくてはならなくなる。そんな自分にいらだちを感じたり、理想とのギャップに打ちのめされたりして情緒不安定になる人もいるという、正に第2の思春期と言えるかもしれない時期である。


思春期(中2ごろ)の体験が、その後の青春時代に大きく影響するように、社会人1年目に経験したことや出会った人が、その人の社会人生活を左右するような気がする。とくにいい上司にめぐりあえるかどうかは、冗談抜きで天地の差があるといっていい。それを決めるのはほぼ100%運であり、もしもハズレ上司をつかまされてしまったら、早急にその後の身の振り方を考えることを実体験からオススメしたい。

この作品はそんな運の悪い人たちへ向けた、ある種の指南書になっている。現実に打ちひしがれたウィノナ・ライダー演じる主人公は、どんな方法で傷ついた心を癒したのか? その答えはラストでわかりやすすぎるほど簡単明瞭に表現されている。


社会に出ていい波に乗れた人は、今作を見て「自分は運が良かったんだ」と優越感に浸り、それをパワーに変えてさらに高みを目指して欲しい。まだ社会に出ていない人は、社会に出て挫折したとき再び元気になれる1番の方法を事前に知っておくチャンスである。




タイトル: リアリティ・バイツ