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ロボコン

最近テレビでいろいろな大会のドキュメントを見かける。書道の全国大会「書の甲子園」、高校生俳句選手権「俳句甲子園」、または小学生ドミノ大会など。その中でもひときわ人気があるの大会が高専ロボットコンテスト、通称ロボコンである。

全国62の高専が、あるテーマと条件に沿ったゲームをクリアーするロボットを開発し、トーナメント方式で対戦していくのが大会の概要だ。テーマをどう攻略するかは各校の学生の想像力にかかっているが、実際の大会を見ると、西の学校ほど相手チームをジャマするための発想が優れていて地域性を感じさせる。

大会のおもしろそうな雰囲気とは裏腹に、主人公はやる気ゼロ。補修の代わりに出場を強制させられたという、「シコふんじゃった」と同じようなまきこまれプロローグである。渋々やっているうちに楽しくなってくる&一度ボロ負けした後何となくやる気が出るという黄金パターンなのだが、変にドラマチックにせず淡々と出来事を追っていく演出になっている。徳山の素朴な風景も登場人物たちのピュアさを表しているようで、「こんな場所で生活してるんなら、素直にやる気になるのもわかるなあ」と思わせる説得力がある。

しかし、対戦中の地味ながら緊迫した感じは、見る側を予想以上にハラハラドキドキさせてくれる。3分間という対戦時間、2台のカメラを回し続けて撮影したアイデアの勝利だろう。

この大会は4人で1チームのルールである。そして、勝つための要素は3つ。
①優れた性能を持つロボットを設計すること
②ロボットを自在に操れること
臨機応変に作戦を立てられること

登場人物の3人までは、それぞれの要素を満たすための役どころが与えられていて、それ相応の見せ場があるのだが、1人だけ何もないメンバーがいる。1番やる気がないヤツなのだが、そいつが結構ムードメーカーの役割をになっていて、陰でチームをまとめているともいえる。最後にはチームが1つになりお約束の結末を迎えるとわかっていても、クライマックスには感動してしまった。

ベスト1シーン

メンバー全員が徹夜でロボットをいじっているとき、「この夜がずっと続けばいいのに」と長澤まさみが言った場面




タイトル: ロボコン