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課長島耕作

今や常務にまで出世をした島耕作だが、実はロクに仕事をしないで女関係ばかり充実している遊び人である。世のサラリーマンの夢とロマンを凝縮して人のかたちにしたら、こんな人間ができあがるに違いない。

この作品の第1話で係長から課長に昇格し、以後部長→取締役→常務と出世していった。将来きっと社長までいくだろうし、自分はそれまで読み続けるが、島耕作が何をするかなんてどうでもよくて、社長のイスに座る姿を見たいだけである。そうなる前に、初芝のモデルである東芝や松下が倒産したら、おもしろいかも…とへそ曲がりなことを考えたりもする。

「ヤング島耕作」という、島耕作の若手時代の作品も同時進行で描いている。こちらはまだ下っ端ということで、先輩の彼氏と寝たり隣人がヤクザに連れ去られる現場を目撃したりと、何でもありな展開で、メインの常務話より数倍おもしろい。人間、ある程度偉くなるとハプニングは起こらなくなるということか。




著者: 弘兼 憲史
タイトル: 課長島耕作 (1)