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巨人の星

小学生の頃に読んで衝撃を受けた作品。懐かしのテレビアニメなどで紹介されていた、ただ野球に人生を賭けていて他のことは何もやっていないというイメージを全部壊された。

プロ野球に入るまでは本当に野球一筋なのだが、途中、「俺って野球しかしらないじゃん。このままでいいの?」と星飛雄馬自身が悩むのである。それから後は野球は2の次になって、星や伴が大人に成長する人間ドラマになっていくのだ。

その、いい意味での本末転倒ぶりは、試合よりもそれにいたるエピソードのほうがおもしろいアメリカンプロレスのWWEを見ているよう。消える魔球なんかより、左門の恋のほうがはるかにインパクトが強かった。

後に、「新・巨人の星」も始まるのだが、こっち純粋に野球しかしないし、パワーの衰えが明らかに現われていて、読んでいても熱中しない。阪神の掛布と対戦したり、ハワイで練習する星が江川と間違えられたりと、自分にとって王や長嶋よりも身近に感じる名前が出てきたのが時代の流れを感じさせた。

そういえば、昔、テレビ探偵団という番組に掛布がゲスト出演したとき、掛布雅之名勝負ランキングという紹介で、1位になったのがこの星飛雄馬との対決だった。かなりすべってた。




著者: 梶原 一騎, 川崎 のぼる
タイトル: 巨人の星 (1)



著者: 梶原 一騎, 川崎 のぼる
タイトル: 新巨人の星 (1)