くうねるよむみる

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映画

スパイダーマン2

シリーズものの2作目というのは、大体暗~い雰囲気になってしまうことが多い。「スターウォーズ」や「マトリックス」などが有名だが、それは主人公の苦悩に主題が置かれていたり、1作目の世界観をさらに深く描写しなければならなかったりするためだ。商業…

猟奇的な彼女

韓国版「電車男」というべきか。世に出たのは今作のほうが先だが、ネットから火がついたという点では同じであり、何となく男が恋愛に対して抱きがちなドラマチックさが共通しているように感じる。それは女主導の恋愛である。 恋愛は男が能動的でなければなら…

恋する惑星

この作品の1番の売りはストーリーでも映像でも役者でもなく、全体に流れる空気感である。いわゆる「雰囲気映画」であるが、それを作るのは最も難しいに違いない。それは、空気感という曖昧なものが監督の個性や才能と直結しているからだろう。派手なアクシ…

恋は五・七・五!

「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」に代表されるように、最近の青春物語はメジャースポーツ系から、マイナーなものを題材にするようになっている。それはなぜかというと、野球やサッカーはもう飽きたというよりも、メジャースポーツは高校生と…

ロボコン

最近テレビでいろいろな大会のドキュメントを見かける。書道の全国大会「書の甲子園」、高校生俳句選手権「俳句甲子園」、または小学生ドミノ大会など。その中でもひときわ人気があるの大会が高専ロボットコンテスト、通称ロボコンである。全国62の高専が…

深呼吸の必要

「ここにはいろいろな人が逃げてくる」沖縄の離島で農家に住み込み、ひたすらさとうきびを刈るバイトでの話である。人は今の状況に疲れたとき、全てをリセットするために180度環境が違う場所へ行きたがるものなのだろうか。往々にして、そこには逃げる前より…

ヴィレッジ

ラストに大どんでん返しがある作品を撮る監督として有名なM・ナイト・シャマラン。最近は観る方が「ラストに何かある」と身構えているため、最後にビックリ体験をすることができず、「つまんねー」と厳しい評価をされがちなのがかわいそうな人である。今回…

恋の門

今最も旬な才能の1人、松尾スズキの初監督作品。とにかくスピード感あふれる演出で、疲れているときに見ると、ヘトヘトになること間違いなし。大人計画の芝居は見たことがないが、きっとこの作品のように活発に動きまくるに違いない。監督・松尾スズキの撮…

下妻物語

友情というのは、どんな相手に対して芽生えるのだろうか。自分と似たところがある人? 自分と全く違う人? 困ったときに助けてくれる人? どれも間違いではないだろうが、この作品では、「相手に合わせない人」である。元ヤクザの父親と水商売あがりの母親を…

天空の城ラピュタ

宮崎駿版「ボーイミーツガール」映画。ある日空から降ってきた少女を介抱したことから大冒険にまきこまれる少年の姿を追っていくという、宮崎作品には珍しい少年の成長物語である。パズーの成長からビンビン伝わってくるのが「守るものができたとき、男は強…

クリムゾン・リバー

アルプス山脈の美しい景色と猟奇死体の対比がおもしろい、サスペンスアクション。この手の推理ものにはお約束ともいえるちぐはぐコンビをジャン・レノとヴァンサン・カッセルがそれぞれの持ち味を生かしながら演じている。ただ、展開はあまりにストレート。…

SAW

人は予想外のことが起こることを望み、そして恐れる生き物である。目が覚めたとき、密室に鎖でつながれていたとしたら、きっと理不尽に対する怒りと理解できないことへの恐怖とでパニックになるに違いない。物語は、そんな過酷な状況に置かれた2人の男を中…

完全なる飼育 赤い殺意

ひとりの男が見ず知らずの女を監禁して暮らすうちに恋に落ちるという、実際にあった事件を元にした作品。シリーズ化されており、今作は6作目にあたる。極度の緊張とストレスにさらされると、被害者は加害者に同情するようになるというストックホルム症候群…

マシニスト

恐るべきはクリスチャン・ベイルの役者魂。30キロもの殺人的減量をして作り上げた1年間眠っていない男の体は、陰影の濃い映像とミックスするとほぼ死体同然に見える。そんなリアルゾンビである機械工トレバーが1人の男と出会うのをきっかけにショッキング…

ジョゼと虎と魚たち

2003年に見た映画ベスト1。観た帰りにタワレコによってサントラCDを衝動買いし、1ヵ月聞き続けるほどハマった。池脇千鶴演じる足が不自由な少女ジョゼが魅力的。口が悪くてワガママで、今まで人から愛情を受けたことがないように見えるジョゼが、恒夫と恋を…

ハウルの動く城

最初、キムタクが声をやっていると知ってノリ気じゃなかったけど、作品中のキムタクは、ホリがよくモノマネする「あぁ!? うぜーよ」的な感じじゃなかったので、意外と拒否反応なく入り込めた。今思ったけど、ハウル役のキムタクは光GENJIの「ガラスの十代」…

僕の彼女を紹介します

「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョン主演の恋愛映画。どうでもいいが、この人、韓国版菊川玲って感じだな~と思って調べてみたら、大学を優秀な成績で卒業し、現在は大学院に通っているらしい。日韓共通のインテリ顔ってあるのかもしれない。今回も暴力キャ…

Mr.インクレディブル

ピクサーが持ちうるCG技術の全てを髪の毛を表現するために使った作品。そのリアルさはほぼ実写と見分けがつかないくらいである。しかし、髪の毛にそこまでやるか?スーパーヒーローが普通に存在する社会を描いているが、訴訟を起こされたり自分をヒーロー…

花と蛇

白状します。杉本彩だけが目的で見ました。そして、案の定、それ以外何も語るところがない作品でした。何しろ、杉本彩がすごい。2時間の間ほとんど服を着ていない。作品中の裸率99%ぐらいいってる。ここまで脱ぎっぷりがいいとは、さすがウリナリの社交…

トニー滝谷

「風の歌を聴け」以来、24年ぶりとなる村上春樹作品の映画化。原作の喪失感と孤独感を素直すぎるくらいストレートに映像化した。とにかく静かに淡々と時間が進む。役者に演技力がないと絶対に途中で寝てしまうはずだが、そこはイッセー尾形と宮沢りえが見事…

ネバーランド

「想像力こそが人間を救う」とたっぷり2時間力説する作品。確かに、ただの現実逃避じゃないポジティブな想像は人を幸せな気持ちにするし、パワーの源にもなる。マーク・フォースター監督はそれを伝えたくて、ジョニー・デップに何度も「想像しろ」と言わせて…

花嫁はギャングスター

タイトルどおりの内容である。ヤクザの女組長が101回めのプロポーズの武田鉄矢のようなダメ男と結婚するという話。こういう、人には言えない素性を隠して普通の生活を営む人間の話って、(とくにヤクザものがそうだと思うが)本人はその筋の人であることを嫌…

カンフーハッスル

強さのインフレがものすごい映画。格闘ものの映画といえば、雑魚敵<小ボス<主人公=大ボスみたいに、ほぼ3段階くらいだが、この映画は、一体何段階あるのか!? 40巻くらい続く長編漫画がたどるパワーインフレの道をわずか2時間に凝縮している。そこに集中…